KeePer Laboにて、KeePerコーティングの耐久性やメリット・デメリットについて聞いてきました。
公式ホームページだけではわからないことについても丁寧に教えていただきました。
ここでは、聞いた内容を公開し、KeePerコーティングを検討している方への参考になるようにまとめました。
目次
KeePerコーティングの基本的な考え方
KeePerの魅力は研磨しないこと
KeePerコーティングの一番の魅力は、コーティング施工時に研磨を必要しない点です。
これは塗装に負担をかけないとともに、非常に合理的な施工方法であるといえます。
膜厚のガラスコーティングを施工するために塗装を削るの・・・?
コーティングは、膜厚が厚いほど艶が出ると言われています。
そのため、ガラスコーティングは、コーティング膜の厚みを競い合うようにアピールします。
しかし、一般的なガラスコーティングであれば、塗装面を研磨し、表面を整えることで塗装面とコーティングの密着をよくしなければ、施工することができません。
でも、どれだけ膜厚のあるコーティングを行ったとしても、その厚みはごくわずか。
研磨量に対して、施行するコーティングの膜厚の方が薄いので、結果的には塗装は薄くなります。
以前に、個人のお店でセラミックコートを見に行ったのですが、その時には研磨量が5μmと言われました。
サランラップ半分の厚みだから、ほぼ削らないという趣旨の説明でした。
が、よくよく調べてみると、車のクリア層は薄い場合で30μmほど。
クリア層を1/6も削って、薄く削ってるなんて表現はおかしいでしょう。
薄くなった塗装に厚いガラスコーティングを施工し、結果、塗装の厚みがマイナスになる。
これって、何のためのコーティングかわからないと思いませんか?
KeePerなら塗装が確実に厚くなる
しかし、KeePerコーティングの場合には、コーティングの分子を小さくすることで、塗装面の細かい凹凸にまでコーティングが馴染みます。
これによって、研磨無しでもコーティングの施工が可能。
例えば、ダイヤモンドキーパーの膜厚は1μm、ダブルダイヤモンドキーパーであれば2μmです。
コーティングの膜厚の分だけ塗装が厚くなるので、それだけ艶のあるボディに仕上がるということになります。
普通のガラスコーティングとKeePerの違いを一言で表すと・・・
一般的なガラスコーティングは職人の腕に左右されるもので、誤解を恐れずに表現するならバクチや賭け事のような面が強いです。
腕のいいお店を知っているなら別なのですが、初めてのコーティングとなると現実的ではないでしょう。
また、職人といえども、数をこなせばミスも出ます。
数μmの世界ですから、「ミスって削りすぎたわ・・・」となっても、ごまかすでしょう。
このように、素人目にはわからないところで車にダメージがいく可能性があります。
普通のガラスコーティングを選ぶのであれば、どこまでお店を信用できるか・・・にあるのではないでしょうか?
無論、初対面の相手をどこまで信用できるかという問題も付きまといます。
それに対し、KeePerコーティングは、科学の力で勝るコーティングといえます。
あらゆる塗装面において、確実に密着し、くすみを生じないコーティングを開発することによって、施工する人によっての完成度の差がないのが魅力でしょう。
さらに、塗装面を削るリスクもなく、確実にクルマが綺麗になります。
さらに、KeePer LABOとして全国展開のチェーン店となっており、引越しなどがあってお店が変わったとしても、安心感があります。
総合的に、私はKeePerコーティングはかなりいいコーティングなんじゃないかと思います。
KeePerコーティングの種類
KeePerコーティングには数多くの種類があり、何がなんだかよくわからない方もいると思います。
そこで、分かりやすくコーティングの種類についてまとめておきます。
クリスタルキーパー
年に一回再施工するタイプのガラスコーティングです。
施行するたびにコーティングが厚くなるコーティングです。
ダイヤモンドキーパー
ダイヤモンドキーパーは、3年耐久のガラスコーティングです。
コーティングの膜厚は1μmであり、後述のメンテナンスを行うことで、5年耐久になります。
ダイヤモンドキーパーも、再施工するたびにコーティングが厚くなります。
なんと、レガシィ”DIT”がモデルになっています!
ダブルダイヤモンドキーパー
ダブルダイヤモンドキーパーは、ダイヤモンドキーパーの2倍の厚みになるガラスコーティングです。
ダイヤモンドキーパーと同様、ノーメンテナンスで3年耐久、後述のメンテナンスを行えば5年耐久となります。
ダブルダイヤモンドキーパープレミアム
ダブルダイヤモンドキーパープレミアムは、外装はダブルダイヤモンドキーパー、ドアの内側やエンジンルームはダイヤモンドキーパーとなるものです。
ホイールのコーティングも行います。
車全体をコーティングできる魅力的なメニューですが、エンジンルームなどは埃っぽいですよね。
埃っぽいエンジンルームを拭いてコーティングするのでは、ゴミを巻き込みそうなので、良いかどうかは、はてなマークの付くコーティングです。
ピュアキーパー
ピュアキーパーは、ポリマー系のコーティングであり、3か月に一度の再施工が必要になるコーティングです。
手軽なのはいいのですが、ガラスコーティングに比べて耐久性はイマイチの様です。
ダブルダイヤキーパーにホイールコーティングのオプションが最適か?
今考えているのは、ダブルダイヤモンドキーパーに、ホイールコーティングのオプションを行うものです。
多分、一番の最適解じゃないかな・・・とは思っています(決定ではありませんが)。
KeePerコーティングの施工場所は?
KeePerコーティングの施工場所は、直営店を含むコーティングの専門店となるKeeper LABOと、ガソリンスタンドに併設されたKeePerプロショップに分類されます。
KeePer LABO
KeePer LABOは、コーティングを施行する環境の整った、コーティングの専門店です。
KeePer LABOは、主に直営店となっており、コーティング価格は定価ですが、全国共有のクオリティがあります。
また、KeePer LABOでは、コーティングは屋内で行うので、ホコリを巻き込む可能性がかなり低いです。
KeePerプロショップ
KeePerプロショップは、ガソリンスタンドに併設されたお店です。
コーティングを施工する設備は整っていないのですが、多少は低価格になるようです。
どっちがいいのかはお任せしますが、平均的に見れば、KeePerプロショップよりもKeePer LABOの方がクオリティは高いでしょう。
既存のコーティングは取り除かずに施工する
KeePerコーティングの施工の際には、基本的には既存のコーティング膜は取り除きません。
施工マニュアルを見ると、一応ケミカルで既存のコーティングをはがすようなものも使うようですが、そこまで真剣に剥がすものでもないようです。
ここでいう剥がさないという意味が、ケミカルで取り除けるだけ取り覗くが、研磨剤を使ってまでは剥がさないという意味なのか、そもそも剥がす気がないという意味なのかはよく分かりませんでした。
ただ、そこまで積極的に既存のコーティングをはがすという感じではないようです。
また、現在のコーティングがガラスコーティングであれば、KeePerコーティングのガラス被膜も同じ物質になるので馴染みやすいし、そもそも分子の小さいKeePerコーティングは、既存のコーティングの傷にまで入り込んで密着するので、剥がす必要性はほぼないということです。
KeePer LABOでは、オプションで軽研磨や鏡面研磨などのメニューもあるので、研磨もできるけどあまり必要性はないということです。
ダイヤモンドキーパーとダブルダイヤモンドキーパーの耐久性とメンテナンス
ダイヤモンドキーパーとダブルダイヤモンドキーパーの耐久性は、3年~5年です。
ノーメンテナンスの場合には、3年で、メンテナンスを行った場合には、5年となります。
メンテナンスの有無によって何が変わるのかというと、ダメージを受けているコーティングの表面を取り除くか否かにあります。
ダメージがない場合のメンテナンス
コーティングの表面が、あまりダメージを受けていない場合には、犠牲被膜の塗り替えで終わります。
犠牲被膜とは、ガラスコーティングにダメージがいかないようにするためのクッションとなる皮膜のことであり、ダイヤモンドキーパー、ダブルダイヤモンドキーパーの場合には、レジン皮膜になります。
レジン皮膜を取り除き、新たなレジン皮膜を塗布することで、再びガラスコーティング本体へのダメージの軽減効果を復活させます。
ダメージがある場合のメンテナンス
ダメージがある場合には、犠牲被膜となるレジン皮膜の交換以外に、ガラスコーティングの表面に新たなガラス膜を塗布することで、ダメージを修復します。
これによって、ダメージを受けた部分の除去とキズ埋めを行うことで、再び艶が復活します。
メンテナンスは積極的に行ったほうがよさそう
KeePer LABOの方が明言したわけではないですが、メンテナンスは定期的に行ったほうがよさそうです。
コーティング膜は、表面からダメージを受けていき、徐々に深い部分に達するそうです。
また、KeePerコーティングは基本的に塗り足しを行うコーティングのため、今のコーティング膜は次回のコーティングのベース膜となります。
ということは、3年間ノーメンテナンスで乗り、3年後に塗り足す形で再度KeePerコーティングを行うと、3年分のダメージを受けた層がベースとなって、コーティングを行います。
しかし、5年間定期的にメンテナンスを行い、表面のダメージを受けた層を取り除いて交換していれば、コーティングの深部にはダメージが到達しません。
よって、5年後の再施工時のベース膜の状態が良いので、塗装面にとっての負担という意味では、定期的なメンテナンスを行う方が良いということになります。
もちろん、過度にメンテナンスを行う必要もないと思いますし、KeePer LABOが勧めるメンテナンスの間隔も適切かどうかは分かりません。
細かい話ですが、メンテナンスによっても傷が入るでしょうから、何度も何度もメンテナンスを行うのは好ましくないでしょう。
3年間、本当のノーメンテナンスではなく、気が向いたときにはちょっとメンテナンスに行ってみるといった感じでいいのではないでしょうか?
ここでいうダメージとは、洗車傷に加え、紫外線劣化も含まれます。
青空駐車場か屋内保管かなどの駐車場の条件によっても変動すると思うので、このあたりはご自身の裁量が必要になると思います。
KeePerコーティングのメンテナンスと再施工の違い
コーティングのメンテナンスと再施工の違いについても触れておきます。
先ほど説明したダメージを受けている場合のメンテナンスですが、ダメージを受けたガラスコーティングの表面を取り除き、新たにガラスコーティングを塗布します。
コーティングの再施工の場合にも同様で、ケミカルなどで処理を行った後に、上からガラスコーティングを塗布します。
この2点について、文章で書くとほぼ同じに見えて、
「あれ?メンテナンスと再施工の違いは何?」となると思います。
文章的には似ている再施工とメンテナンスですが、明らかに施工方法が異なり、作業に対する考え方も全く違います。
コーティングのメンテナンスの場合
コーティングのメンテナンスの場合には、ダメージを受けたコーティング膜の傷を埋めるという作業になります。
ダメージを受けた部分を取り除き、傷を埋めるだけなので、塗装の膜厚が増えるわけではありません。
公式サイトのイラストでは、コーティングを塗り足しているイメージになっていますが、実際には凹凸を埋める程度しか塗れないということでした。
また、ガラスコーティングの硬化に関しては、水蒸気を当てることによる強制硬化を行うようです。
例えば、ダブルダイヤモンドキーパーを施工しており、コーティング膜の厚みが2μmであれば、メンテナンスを何度行っても、コーティングの厚みは2μmのままです。
コーティングの再施工の場合
コーティングの再施工の場合には、既存のコーティング表面の傷を埋めつつ、新たに厚い膜のガラスコーティングを塗り足すことになります。
コーティングの硬化に関しても、数時間かけて空気中の水分と反応させて硬化させるので、施工時間が全く異なります。
すでにダブルダイヤモンドキーパーを施工しており、コーティングの膜厚が2μmであるとします。
再度ダブルダイヤモンドキーパーを施工すれば、コーティングの厚みがさらに2μmプラスされ、4μmになるということです。
このように、コーティングのメンテナンスと再施工は、文章で見ると同じような作業です。
しかし、実際の作業内容は全く異なります。
メンテナンスを行っていれば、再施工の必要はないという意味ではない点には十分理解してから、KeePerコーティングを施工してください。
まとめ
ここまで、KeePerコーティングについてついて紹介してきました。
KeePer LABOにて聞いた話で、公式サイトではわかりにくい、または掲載していない内容について紹介してきました。
車の塗装への負担については、考えればキリのない話です。
しかし、塗り足しが可能なKeePerコーティングであれば、研磨という一番車にダメージのある作業を避けることができます。
塗り足しが可能なKeePerコーティングは魅力的です。
気になったら、一度KeePer LABOへ足を運んでみてください。
洗車のついでに、お話を聞くのが良いと思いますよ。
余談ですが、KeePer LABOのプレミアム 純粋洗車は、想像以上に綺麗になりました。