新型ジムニーの安全性能に疑問!欧州仕様はラダーフレームの構造が違うぞ!

みなさん、こんにちは!

ブリュの公式ブログ.comにお越しいただきまして、ありがとうございます。

今回は、新型ジムニーの安全性能について紹介します。

結論から言うと、ジムニーの安全性能自体は問題ないと思うのですが、試験対策としての小手先の対策が行われていることに疑問を感じました。

その理由としては、欧州仕様と国内仕様では、ラダーフレームの構造が違うこと。

欧州仕様では、謎のクッション材のようなものが追加されています。

このあたりの詳細を見ていきましょう。

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ジムニーとジムニーシエラは同じ車です!

最初に書いておきますが、ジムニーとジムニー シエラは同じ車です!

ジムニーは軽自動車であり、ジムニー シエラは、軽自動車のジムニーにオーバーフェンダーを装備し、乗用車サイズになった車です。

その他、排気量も660ccから1500ccになっています。

こっちが軽自動車のジムニー。

こっちが普通乗用車のジムニー シエラ。

オーバーフェンダーが採用されて、ワイドになっています。

よって、軽自動車のジムニーも、普通乗用車のジムニー シエラも、安全面において重要となる基本の骨格については全く同じ車です。

欧州向けにはジムニー シエラだけが販売されています。

また、サムライという名前で売られているなど、日本の軽自動車がベースでありながら、グローバルモデルとなっている、珍しい車です。

今回取り上げている、欧州NCAPの衝突試験動画は、ジムニー シエラとなっていますが、軽自動車のジムニーであっても、基本的に結果は同じであると思ってください。

欧州におけるジムニーの衝突試験

欧州のジムニーの衝突試験は、NCAPで行われています。

結果は5点満点の3点となっています。

この、5点満点中3点という結果について一部で議論されているようですが、この点数についてはあまり意味はないと思います。

この3点という評価については、予防安全におけるレーダー関係の衝突回避性能も含まれています。

レーダーなどの衝突防止システムは、どれだけ高性能なものが採用されていても保険程度のものであり、過信するものではありません。

一番大事なのは車自体が事故時にどれだけ乗員を保護できるかです。

事故に関しては、相手の過失もありますので、どれだけ安全運転をしていても回避できない場合もありますから。

このあたりの避けれない事故時に、どれだけ乗員を保護してくれるのかが最も重要な指標です。

この辺りは動画を見ながら考えていく必要があります。

下の動画は、欧州で行われているNCAPという衝突試験の動画です。

国内向けと欧州向けのラダーフレームの構造の違い

先ほど紹介したNCAPの衝突試験動画を見ていると、日本で軽自動車として走っている車ながら、欧州基準の試験で生存空間を確保できているなど、安心感があります。

しかし、実際には国内仕様と欧州仕様でラダーフレームの構造が異なることをご存じでしょうか?

おそらくですが、側面ポール衝突試験の結果に関してはあてにならないと思います。

下の画像が国内仕様のラダーフレームです。

下の画像がドイツ仕様のラダーフレームです。

アングルが違うのでわかりにくいのですが、ドイツ向けのラダーフレームには謎のクッション材のようなものが取り付けられています。

上の写真ではわかりにくいので、詳細を下で比較してみましょう。

赤丸で囲んだところが、謎のクッション材の位置です。

ドアの真ん中あたり、ドアノブの少し前の位置といえるでしょうか。

日本国内仕様にはないですよね。

下の画像は、別のアングルから見た国内仕様のラダーフレームです。

日本国内向けの軽自動車のジムニー、および普通乗用車のジムニーシエラの両方について確認しましたが、やはりクッション材のようなものはありません。

再び欧州仕様のラダーフレームを見てみましょう。

スズキ グローバルサイトのジムニーのラダーフレーム(写真右)にはクッション材のようなものがあるのが確認できます。

やはり、欧州向けには少しラダーフレームが異なるようです。

そして、下の画像は、NCAPのポール衝突試験の直前のスクリーンショットです。

サイドポール試験の衝突位置が、画像の黄色の縦ラインの位置、すなわち、ドアノブの少し前の位置なんです。

結局、見事なまでに、ポールが衝突する位置にクッション材を設置しているので、試験対策としての意味合いが強いと思いませんか?

つまり、ポール試験の結果については、あてにならないといえるのではないでしょうか?

クッション材が無いとNCAPの試験を突破できないとしたら・・・

これは推測ですが、実際の事故状況でクッション材から外れた位置でポールに衝突すれば、ラダーフレームが折れるなんてことも考えられるかもしれません。

総合的に安全性能に問題はないといえるが・・・

ここまで、ジムニーのラダーフレームは、日本国内仕様と欧州仕様で一部が異なることを紹介してきました。

では、このクッション材の有無によって、どの程度現実の安全性に影響があるのかを考えていきましょう。

安全運転を心がければいいだけ

結局のところ、日本国内でジムニーに乗るにあたり、ポール衝突の試験の意味合いがどこまであるのかはよくわかりません。

スリップして横滑りし、カーブを曲がり切れずに側面からガードレールに突っ込む場合には意味があるでしょうが、それは無謀な運転をしなければいいだけのことです。

日本の法定速度内でスリップというのは、ほぼ起こりえないでしょうから。

日本国内において、車の安全性のおいて最も重要なのは、相手に過失があるような事故、つまり、

  • 正面衝突
  • 側面衝突
  • 追突

などにおいて、十分に乗員保護性能を発揮できるかです。

実際に考えてみれば、安全運転をしている限り、横滑りしてポールに突っ込むよりも、交差点で信号無視の車が飛び出してきて、側面に突っ込まれる可能性の方がかなり高いです。

そこで、NCAPの試験結果において、ジムニーの側面衝突の動画を見るわけですが、欧州基準の試験において、原形はとどめていますし、横転もしないので、安全性は十分に高いです。

また、N-ONEのように、軽量なボディ(830kg)と違い、ジムニーは普通車並みの重量(1030kg)です。

よって、衝突試験に関してはジムニーの場合、普通車並みの重量を軽自動車のボディで支えなければならないため、圧倒的に不利です。

それでも、安全性の最低ラインは守れているんだから、N-ONEなどよりも安全性は高いとみて問題ないです。

それに、日本の軽自動車でありながら欧州基準の衝突試験を適用できるんだから、すごいと思いませんか?

側面衝突におけるクッション材の意味って?

ここまで、

  • 側面のポール衝突に大きな意味はない(防げる事故である)
  • 側面衝突の方が重要である

ことを紹介しました。

そのうえで、謎のクッション材のようなものについて考えるわけですが、あの程度のクッション材が側面衝突時の被害軽減において、現実の事故においての意味はそれほどないでしょう。

そもそも衝突自体はボディで受けており、ボディの変形である程度衝撃吸収してますから、どちらかといえばラダーフレームへの衝撃緩和のように見えます。

よって、やはりポール衝突試験の時にラダーフレームに加わる衝撃を緩和し、高得点を出すための点数稼ぎのクッション材とみても違和感はありません。

高評価でなければ車という商品が売れないのはわかるのですが、実際の安全面においてほぼ意味のないような、試験突破だけの取ってつけた装備は、あまり気持ちのいいようなものではないですね。

結局は過去問の丸暗記なだけですし。

最初から試験対策のために車を設計しているのかと疑い始めると、スズキにとってもプラスにはなりませんよね。

まとめ

ここまで、ジムニーのラダーフレームにある謎のクッション材のようなものについて紹介をしてきました。

あくまでも推測ですが、欧州仕様にあるラダーフレームのクッション材のようなものは、おそらくはNCAPの試験突破のための装備でしょう。

もし本当なら、小手先の対策なわけですから、気持ちのいいものではありませんね。

最後に誤解を生まないために書いておきますが、ジムニーの安全性能自体は高いと思います。

この点については間違いないと思います。

ラダーフレームは衝撃吸収の面で不利とされていますが、ボディの小さい軽自動車においては、クラッシャブルゾーンを確保することは困難です。

一応、軽自動車もクラッシャブルゾーンを設けて衝撃吸収をしていますが、もともと小さいボディにクラッシャブルゾーンを設けると、設計上の生存空間が狭くなりますし、万一の際の生存空間のマージンも必要です。

そのため、軽自動車においては生存空間を確保することが重要であり、ラダーフレームが採用されているジムニーは、総合的に軽自動車の中では安全性は最も高いといえるでしょう。

それなのに、今回記事で取り上げた理由としては、試験対策のためだけに見えるクッション材のようなものに関して、やはり残念さを感じたからです。

小手先の対策をしていると、車全体の安全対策に疑いが出始めますから。

邪推をすれば、衝突安全評価のための車造りなんて思われる可能性もあるわけです(実際そんなことないと思いますが)。

しかも海外仕様にだけってのがね・・・何とも言えない。

以上、ジムニーの安全性能について、参考になれば幸いです。

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