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アテンザとCX-5 最終減速比の考察

クリーンディーゼルを搭載しているマツダ アテンザとCX-5。

同じエンジンを搭載しながら、最終減速比が異なります。

一般的にはアテンザがハイギア設定で燃費がいいといわれていますが本当でしょうか?

アテンザとCX-5の最終減速比から、少しでもマツダのエンジニアの頭脳に迫ります。

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アテンザとCX-5 最終減速比の考察

みなさん、こんにちは!

ブリュの公式ブログにお越しいただきまして、ありがとうございます!

この記事の目次です。




一般的な評価に疑問を持った。

何かで読んだ記憶があるのですが、「アテンザはCX-5よりハイギア設定。ゆえに、アテンザの方がエンジン回転数が低いが、ディーゼルのトルクでそれすら感じさせない加速を行える。」とのこと。

この部分に疑問を持ちました。

確かにディーゼルエンジンはトルクは太いですが、アテンザが入ギア設定になるにはあまりにも理由が単純すぎます。

こんな単純ではなく、理由があって、アテンザを入ギア設定、あるいはCX-5をローギア設定していることになります。

この違い、実はセダン/ステーションワゴンとSUVというキャラクターから生まれるものなのです。

選択したグレード

両車種で最高の条件で比較を行うために最軽量モデルを選択します。

CX-5と公平に比較を行うために、アテンザはワゴンを選択。

アテンザはディーゼルでは19インチが基本となっているため、CX-5も19インチ装着車にします。

さらに、CX-5の4WDは最終減速比が前後で異なりややこしいので、両車種FFで考えます。

まずはアテンザから。

スペックを見たところ、アテンザはディーゼルモデルでは、すべて車重が同じですね。

関係ないので、XD全体を通して、「アテンザのディーゼル車」と言うことにしておきます。

アテンザ ワゴン ディーゼル 19インチ 6AT 1540kg

次にCX-5です。

CX-5もディーゼル全体で車重は同じですね。

CX-5 ディーゼル 19インチ 6AT 1620kg

タイヤサイズの違いは加速性能に影響する

実は、意外と注目されていないのですが、タイヤサイズの違いは加速性能に影響します。

アテンザ:225/45R19 タイヤ外径685mm

CX-5:225/55R19 タイヤ外径730mm

考え方1:タイヤと地面のギア比を考える。

ラック&ピニオンで置き換えます。

ステアリングの方式でよく聞く名前ですが、念のため説明しておきます。

ラック&ピニオンは下の画像のように表されます。

ここで、ピニオンがタイヤ,ラックが地面と考えます。

アテンザとCX-5で地面の条件は同じです(当たり前ですね)。

つまり、地面(ラック)を基準にして、タイヤ(ピニオン)のギア比を求めることが可能なわけです。

ギアは、ギアの半径に比例した歯数を持ちます。

したがって、半径の比が、相対的なギア比になる。

もう言葉で説明するのはかなり難しいので、具体例を挙げますが、アテンザを1とすると、CX-5のタイヤ半径÷アテンザのタイヤ半径で、アテンザのタイヤに対するCX-5のタイヤのギア比が得られるわけですね。

考え方2:タイヤ外径から推進力を考える。

別記事で詳しく書くので、簡単に説明しますね。

同じトルクが加えられても、タイヤ半径が大きいと、推進力は減るわけです。

ややこしいので、静止状態を考えましょう。

トルクTに対し、推進力Fがタイヤ半径Rで打ち消します。

なので、

T=F×R

→F=T/R

タイヤ半径が大きい方が加速が悪くなります。

この考えで行けば、CX-5は、仮に同じトルクがホイールに伝達されても、推進力ではアテンザより、685÷730=0.938356164倍になることが分かります。

すなわち、パワートレインが全く同じであれば、CX-5の加速が悪いことになります。

ギア比の差と加速力

ここまでの説明で、結局は、CX-5はアテンザよりタイヤサイズの影響で、

685÷730=0.938

だけ重いギアになっていると考えられます。

よって、エンジンから地面までのギア比を考えれば、アテンザとCX-5の差は、

アテンザ:3.804

CX-5:4.090×0.938=3.838

となり、アテンザの方が若干ハイギア設定となっています。

そのギア比は、3.838÷3.804=1.009となって、実質的に動力性能に変わりないことが分かります。

だから、「アテンザはディーゼルだからCX-5よりもハイギアでも、キビキビ走れる」のではなくて、路面までを考えればほとんど差が無いことになります。

例えば、アテンザが2000rpmで巡航中、CX-5の回転数は、2000×1.008905958=2017.811915rpmであり、もう誤差レベルの差しか生じません。

加速性能に違いがあるとすれば、車重が20kg軽いことを考えれば、アテンザが速くなります。

まとめ

この理由で、エンジンから路面までのギア比はほぼ差が無いです。

車重はCX-5が20kg重く,タイヤ&ホイールの慣性モーメントも具体的な数値は不明でもCX-5が大きいのは明らかです。

よって加速力はアテンザの方が若干でも速いということが分かりました。

「ディーゼルのトルクが太いからハイギアでも余裕で走れる」とかではなく、アテンザもCX-5もトータルの減速比では差がありません。

なお、クルマへの負担ですが、

フロントドライブシャフトに加わるトルクを考えてみるとCX-5の方がアテンザよりも、4.090÷3.804=1.075だけ大きいです。

1速で最大トルクで加速中に、

アテンザ:420×3.487×3.804=5571.11016Nm

CX-5:420×3.487×4.090=5989.9686Nm

その差40Nm以上。

体感的なイメージは、1mの長さの棒の端を持って、他端に4kgの重りがある感じ。

ドライブシャフトを頑丈に作らなければならないのはCX-5ですね。

アテンザより重たいタイヤを回しながら、

アテンザと同じ加速を行うシャフトの負担と考えると直感的で分かりやすいです。

カテゴリ:クルマの性能評価

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