スバルの水平対向エンジン+シンメトリカルAWDが低重心で高性能な理由

スバルの水平対向エンジン+シンメトリカルAWD。

低重心で高性能なのですが、いまいちその理由がわからないという方へ!

説明用の図をたくさん用意しましたので、ここで納得していってください。

もしもスバルファンの方が読んでくださっているのであれば、思いっきり拡散しちゃってください!

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スバルのシンメトリカルAWDは低重心

スバルのシンメトリカルAWDは、全く無駄のない、研ぎ澄まされたレイアウトだって知っていましたか?

では、スバル車を横から見た透過図を描いてみました。

フロントドライブシャフトの前方に、エンジンとトルクコンバーターがあります。

スバルの独特のレイアウトは、フロントドライブシャフトの前方、すなわちフロントオーバーハングにエンジンを搭載してることです。

水平対向エンジンの搭載の高さは、ほぼドライブシャフトの直上に中心が来る感じ。

これは、ドライブシャフトとの干渉を防ぐためで、実際にはトルクコンバーターからトランスミッションまでの伝達経路で、上のほうに軽く逃げている状態がわかると思います。

そのカット図がこちらです。

この模型は、FA20″DIT”を搭載したスバル車のカット模型です。

東京スバル 恵比寿に展示しているので、近くの人は見に行ってみてください。

これだけではわかりにくいので、動力伝達の流れを描き加えると次のようになっています。

ドライブシャフトとの干渉を防ぐために、トルコン出口で上に回避している構造がよくわかると思います。

つまり、エンジンは、フロントオーバーハングの構造上において限りなく低い位置に搭載されていることがわかりますね。

これで、スバル車は「低重心」であることがわかりましたね。

スバルのシンメトリカルAWDは無駄のない研ぎ澄まされたレイアウト

これは新世代BOXERエンジンとなる、FA20″DIT”の話になりますが、エンジン下の空間も有効活用することで重心を下げています。

同じ図ですが、もう一度見ていただければわかると思います。

なお、WRX STIなどのEJ20ターボはエンジンの右上にターボチャージャーが乗っているのでこの話は除外されます。

また、稀にですが、エンジン下のターボレイアウトを見た場合に、重心が高いと勘違いされる方がいるようです。

エンジン下にターボがあるから、エンジンが高い位置に搭載されており、重心が高い、と感じるのだと思いますが、それは間違いです。

エンジン下の空間を有効活用してターボを配置したのであって、重心自体はターボをエンジン右上に搭載していた時よりも下がっています。

ターボの上にエンジンを置いたのではなく、エンジンの下にターボをぶら下げたイメージで良いでしょう。

スバルのシンメトリカルAWDは走行性能が高い

最後に、スバルのAWDは走行性能が高いといわれていますよね。

AWD制御についてもいろいろあるのですが、詳しいことは置いておいて、これについてもシンメトリカルAWDのレイアウトの観点から見てみましょう。

スバルのシンメトリカルAWDを上から見ると、次のような図になります。

ここで注目してほしいのが前輪の駆動力の伝達図です。

トランスミッションから、フロントドライブシャフトへ動力伝達をしていますが、この時にフロントドライブシャフトの中間点で動力伝達が行われていることに気づくでしょうか?

つまり、左右のフロントドライブシャフトの長さが同じです。

クルマの加速性能は、タイヤに伝わるトルクで決まりますが、それはドライブシャフへのトルクと同じです。

ドライブシャフトにトルクが加わると、当然ねじれが生じます。

ドライブシャフトの長さを左右で同じにすることで、ねじれが均一になり、左右の駆動力の伝達レスポンスも限りなく同じになります。

これはターボモデルなどのハイパワーモデルになるほど恩恵を受けやすい部分です。

あまり注目されていない部分ですが、左右のドライブシャフトの長さが同じであることは、スバルのシンメトリカルAWDの重要な部分といえるでしょう。

ちなみに、フロントドライブシャフトの左右の長さを同じにするAWDレイアウトは、フロントに水平対向エンジンを搭載しないと実現不可能な構造です。

直列エンジンは、フロントオーバーハングに縦置きするには高さと長さで不可能です。

全長が短いV型エンジンでも、高さがあるため、搭載することが難しいです。

スバルのシンメトリカルAWDのデメリット

ここまで、スバルのシンメトリカルAWDのメリットを書いてきましたが、デメリットも上げておきましょう。

一番のデメリットは、小回りが利かないことです。

もう一度、上から見たときの図を見てください。

横幅の広い水平対向エンジンをフロントオーバーハングに搭載することで、タイヤの操舵角に制限があるのがわかるでしょうか。

水平対向エンジンが邪魔で、タイヤの操舵角を大きく取れないため、スバルのクルマは、同サイズの他の比べて小回りが利きません。

なお、最近のスバル車は車幅が大きくなっているため、タイヤの操舵角の制限もゆるくなり、小回りが利くようになってきています。

エンジンサイズがそのままで車幅が大きくなっているので、タイヤ周りに余裕ができることは、容易に想像できると思います。

車両サイズが大きくなっているほど小回りが利く、考えてみれば、なんだか不思議なクルマですね。

まとめ

ここまで、スバルのAWDの走行性能を、シンメトリカルAWDのレイアウトから紹介してきました。

スバル車は、AWDの細かい方式を無視すれば、AWDでは全モデルでシンメトリカルAWDを採用しています。

どのクルマでも妥協のない作りこみを行うところこそ、スバルの良さなのかもしれません。

小回りが利かないデメリットもありますが、走行性能においてのデメリットは存在しないでしょう。

参考

賛否両論あるスバルのデザインですが、全ては理屈の上で説明できる機能美の集大成のデザインとなっています。

スバルファンには理工系が多いと言われているそうですが、魅了されるにはやはり意味があるのでしょうね。

例えばスバルのボンネットの穴(エアインテーク)。

この穴にも、意味があるんですよ!

スバルのエアインテークの必要性について

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