★ブリュの公式ブログ★

クルマや観光スポットを紹介するブログ。
愛車はレガシィツーリングワゴン 2.0GT DIT spec.B EyeSight
エンジンスペックは、
300PS/5600rpm
400Nm/2000-4800rpm
最終型ツーリングワゴン
最終型ターボモデル
歴代最高エンジンスペック
最後の特別仕様車

WRX STIにFA20"DIT"が搭載されない理由

WRX STIに搭載されると言われ続けながらなかなか搭載されないFA20"DIT"。
なぜWRX STIには搭載されないのか?
エンジン特性から、その理由を考えていきます。

訪問者数

WRX STIにFA20"DIT"が搭載されない理由

スバルの新世代BOXERエンジンFA20"DIT"エンジン。
レガシに搭載され、その後レヴォーグ、WRX S4にまで搭載されたFA20"DIT"エンジン。
2.0Lながら300PSを発揮するエンジンは、スバリストの中では有名でしょう。

しかし、WRX STIには、いまだにEJ20型が搭載されています。

WRX STIに搭載されると言われ続けながらなかなか搭載されないFA20"DIT"。
なぜWRX STIには搭載されないのか?。
この記事では、エンジン特性から、その理由を考えていきます。

WRX STIにFA20が搭載されない理由

FA20"DIT"はEJ20を上回るメリットがあるのか?

FA20"DIT"とEJ20は互いに異なった特徴のあるエンジンです。
キャラクターが違うエンジンなのですが、
スバルはWRX STIにおいて、FA20"DIT"よりもEJ20が最適と判断しているわけです。

と言うことは、EJ20にあってFA20"DIT"に無いもの。
これを考えれば、スバルの思考回路に使づくことができるでしょう。

WRX STIにFA20が搭載されない理由

パッと見たら似ているEJ20ターボとFA20"DIT"

でも、なぜWRX STIにFA20"DIT"が搭載されると言われ続けるのでしょうか?

その理由は、EJ20ターボとFA20"DIT"はともに水平対向4気筒2.0L ターボだからです。

最高出力も
EJ20ターボが308PS
FA20"DIT"が300PSであり、
スペック的にも似ています。

また、「直噴エンジンは燃費がいい」ということから、
「EJ20ターボと同等の出力でありながら、燃費がよい」
ということで、
「WRX STIのエンジンはFA20"DIT"にも搭載されるんじゃないか?」
と話題になるのですね。

しかし、実際にエンジン性能を細かく見ていくと、WRX STIにDITエンジンが搭載されない理由が見えてきます。

両者は全く異なったエンジンであり、WRX STIにはEJ20ターボが最適であるという結論が見えてきます。

WRX STIにFA20が搭載されない理由

FA20"DIT"の特徴

では、FA20"DIT"の特徴から見ていきます。
FA20"DIT"はWRX S4とレヴォーグに搭載されます。
エンジンスペックは、
221kW(300PS)/5600rpm
400Nm(40.8kgf・m)/2000-4800rpm
です。

エンジン性能曲線は、次のようになります。

WRX STIにFA20が搭載されない理由

特徴としては、
たったの2000rpmで400Nmを発揮する。
その後4800rpmまで400Nmをフラットに発揮し続け、
たったの5600rpmで300PSを発揮することになります。

WRX STIにFA20が搭載されない理由

EJ20の特徴

次にEJ20の特徴を見て行きます。

227kW(308PS)/6400rpm
422Nm(43.0kgf・m)/4400rpm
となります。

エンジン性能曲線は次のようになります。

WRX STIにFA20が搭載されない理由

特徴としては、2500rpm程度から最大トルクを発揮して、
4500rpmまでフラットなトルク。
その後徐々にトルクが落ちて、6400rpmで最高出力の308PSを発揮します。

WRX STIにFA20が搭載されない理由

FA20"DIT"とEJ20を比較する

2つのエンジンを比較すると、相対的にFA20"DIT"は低回転型エンジン。
EJ20は高回転型エンジンであることが分かります。

出力はトルクとエンジン回転数の積で決定されます。

そのため、エンジンには大きく分けて2種類の傾向があり、
トルクから高出力を得るエンジンと、
エンジン回転数から高出力を得るエンジンがあります。

FA20"DIT"は、低回転型エンジンで、吸気量と圧縮比を高めることでトルクを絞り出し、
トルクの太さで馬力を稼ぐエンジンになっています。

WRX STIにFA20が搭載されない理由

一方で、EJ20は、エンジン回転数が上がりターボが効いてから本領を発揮し、高回転まで続くトルクで馬力を出しています。
したがって、エンジン回転数を主体として馬力を稼ぐエンジンになっています。

WRX STIにFA20が搭載されない理由

FA20"DIT"とWRX STIのMTの組み合わせ

FA20"DIT"エンジンは、トルクで馬力を出すため、高回転ではトルクの落ち込みが大きくなります。
したがって、馬力も高回転では落ち込みが激しいです。
また、最高出力発生回転数付近の出力も急激なグラフになっています。
これは、最高出力近傍のパワーを発揮する回転域が狭いことになります。

このエンジンにWRX STIのMTを組み合わせると、
最高加速力を発揮させようと思うと、変速回数が増え、
変速のタイムロスでEJ20型より遅くなる可能性が高いです。

では、トランスミッションは6MTで全く同じギア比のものを搭載し、
エンジンのみがEJ20とFA20"DIT"の場合を比較します。

まずは、EJ20の0-200km/hの加速のグラフです。
縦軸が出力[kW]
横軸が車速[km/h]になります。

最大限の加速を行うには、このグラフ上で出力値が最大になるように変速をしていけばOKです。

WRX STIにFA20が搭載されない理由

次に、FA20"DIT"の0-200km/h加速のグラフです。

WRX STIにFA20が搭載されない理由

例えば、0-100km/hの部分で見れば、
EJ20なら2速で100km/hに到達しますが、
FA20"DIT"では3速で100km/hに到達します。
FA20"DITなら、変速回数が1回増えてしまい、この分が加速タイムでロスとなります。"

したがって、FA20"DIT"が搭載されない理由の一つとして、
最高出力近傍のパワーを発揮する回転域が狭いFA20"DIT"はWRX STIのMTとの相性が悪いことになります。

WRX STIにFA20が搭載されない理由

疑似的に高回転型エンジンにすると?

ギア比次第では、FA20"DIT"も「疑似的に」高回転型エンジンにすることができます。
限りなくEJ20型と同じ特性のエンジンにすることができます。

まずは、EJ20とFA20"DIT"の性能曲線をエクセルにプロットします。

EJ20の性能曲線がこちらです。
WRX STIにFA20が搭載されない理由

FA20"DIT"の性能曲線がこちらです。
WRX STIにFA20が搭載されない理由

最高出力発生回転数が、
FA20"DIT"が5600rpm
EJ20が6400rpmなので、
FA20"DIT"に5600÷6400=0.875のギア比となるギアをエンジンの後ろに入れたとします。

すると、トランスミッションより前方の部分をエンジンと置き換えると、FA20"DIT"のエンジン特性は、
221kW(300PS)/6400rpm
350Nm(35.7kgf・m)/2286-5486rpm
となります。
このようにすれば、
最高出力近傍のパワーを発揮する回転数域が1÷0.875=1.14倍になります。

ここで得られた性能曲線をWRX STIの性能曲線と重ね合わせます。

WRX STIにFA20が搭載されない理由

メリットとしては、この変速比0.875を最終減速比で調整すれば、FA20"DIT"そのものの低速トルクの太さから、発進時にエンストしにくい特性が得られます。
※クラッチ部分ではエンジンのトルクが働くため、太いトルクでクラッチミートする方がエンストしにくい。

しかし、デメリットがかなり大きく、
スペック上のFA20"DIT"特有の低速トルクの太さは消え、エンジンスペックではEJ20が完全に上回ります。
また、構造上でも、EJ20はポート噴射に対し、FA20"DIT"は直噴ターボであるため、燃料噴射ノズルの負荷も違います。
サーキットなどで走り込んだ場合、エンジンの耐久性はどうしてもポート噴射が上回るため、ギア比の調節でWRX STIにFA20"DIT"を搭載するのはメリットが薄すぎるばかりでなく、
デメリットが目立つ結果となります。

FA20"DIT"はリニアトロニックに最適な特性

FA20"DIT"の最高出力近傍のパワーを発揮する回転域が狭いというデメリットは、一定回転数を維持できるリニアトロニックには最適な特性であると言えます。

また、最速モードのS#では、伝達効率を重視してステップ制御になりますが、
6速ではなく8速まで細かく区切るのもこのためです。
伝達効率を上げつつ、限りなく最高出力で加速するための工夫です。

FA20"DIT"のエンジン特性については、別の記事で解説します。

WRX STIにFA20が搭載されない理由

まとめ

WRX STIにFA20"DIT"が搭載されない理由としては、

1.高回転まで回らないかつ、最高出力近傍の回転域が狭いことから、変速回数が増える。
2.疑似的に高回転化しても、FA20"DIT"特有の「低速トルクの太さ」が失われる。

ということが分かりました、

これらの理由により、現状のエンジン特性ではWRX STIにはEJ20ターボが最適なエンジンとなります。

FA20"DIT"エンジンの特性がもっと高回転型エンジンになり、エンジン性能曲線が、限りなくEJ20に近づけば、WRX STIに搭載される可能性も出てくるでしょう。

カテゴリ:クルマの性能評価


★ブリュの公式ブログからお願い

この記事が面白いと思ったら、拡散お願いします!

ブリュの公式ブログ トップページへ

目 次
観光スポット3選

・富山県 五箇山
岩魚がおいしい!
道の駅 上平

・北海道 川湯温泉
日本トップクラスの温泉!
KKRかわゆ

・北海道 利尻島
鉄分の多い茶色い温泉
ホテル 利尻

新着記事10選

2018年 12月 9日
【無料朝食・温泉付き】スーパーホテル浜松に宿泊しました!【出世の湯】/★ブリュの公式ブログ★

2018年 12月 7日
インプレッサWRX STIのエアインテークとランエボの排熱ダクトの流体力学的性能比較と効果を考察/★ブリュの公式ブログ★

2018年 11月 30日
浜松サービスエリア 桜エビのかき揚げうどん/★ブリュの公式ブログ★

2018年 11月 28日
スバルの大泉工場に大規模太陽光発電が設置されるので技術的課題について考えてみた。/★ブリュの公式ブログ★

2018年 11月 27日
スバルのダクト(エアインテーク)の必要性について考えてみた/★ブリュの公式ブログ★

2018年 11月 26日
群馬県 草津温泉の旅館 HANAYADOベルツに宿泊しました!/★ブリュの公式ブログ★

2018年 11月 24日
水素で動く燃料電池車トヨタMIRAIは本当にエコカーなのか?/★ブリュの公式ブログ★

2018年 11月 7日
相生ステーションホテルに宿泊しました!レストラン椿でランチもできます!/★ブリュの公式ブログ★

2018年 11月 6日
ブリュの公式ブログは高速レンタルサーバーhetemlに引っ越ししました!/★ブリュの公式ブログ★

2018年 11月 5日
シャトルバスあり!コンビニが目の前!神戸ポートアイランド ホテルパールシティ神戸に宿泊しました!/★ブリュの公式ブログ★


サイト内リンク

1.トップページ:ブリュの公式ブログのトップページです。
2.愛車紹介:愛車のレガシィ"DIT"の紹介です。
3.クルマの性能評価:数値計算による性能評価で可視化します。
4.旅ブログ:ホテル、SA、PAを紹介します。
5.試乗日記:試乗した車の感想をまとめています。
6.サイト運営ブログ:インターネット技術に関するカテゴリです。
7.YouTube動画:チャンネル登録お願いします!
8.オリジナルゲーム:オリジナルのブラウザゲームです。
9.更新履歴:最新記事はこちらから。


Copyright © 2015- brionac-yu-yake.com/ All Rights Reserved.