GT300クラスで初優勝を果たしたSUBARU BRZ R&D SPORT
期間限定で東京スバル 恵比寿店に併設されているSUBARU STAR SQUEREにて展示が行われました!
なかなか間近で見ることのできない本物のレーシングカーを、じっくりと写真を撮影してきました!
目次
SUBARU BRZ GT300 R&D SPORTのスペック
スバルと言えば水平対向エンジンと言うことで、まずはSUBARU BRZ GT300 R&D SPORTのスペックから見ていきます。
ボディサイズ
全長:4565mm
全幅:1950mm
全高:1160mm
ホイールベース:2680mm
全長に関しては、市販モデルのBRZよりも325mm長くなっています。
エンジン
エンジン型式:EJ20 シングルターボ
水平対向4気筒 2.0L シングルターボ
ターボ:IHI製
最高出力:350PS以上/600rpm
最大トルク:45.0kgf・m以上/4000rpm
エンジンはEJ20型ターボエンジンが搭載されています。
自然吸気のFA20型エンジンを搭載する市販モデルのBRZとは大きく異なる点です。
EJ20型エンジンは、ターボチャージャーが正面から見てエンジンの左上にあるので、エンジン下の空間が少ないBRZであってもターボ化を行えたということでしょう。
FA20 &puot;DIT”の場合には、ターボチャージャーがエンジン下にレイアウトされているため、BRZのエンジン配置ではターボ化を行えません。
車両重量
車両重量:1150kg
車両重量は軽いですね。
エアロパーツが多用され、エンジンもターボ化されているのに、市販のBRZよりも軽いです。
こんな軽い車体に350PSのエンジンだったら加速もヤバいでしょう。
市販車とはレベルが違います。
オイル
オイル:MOTUL
オイルに関してはいいのか悪いのかわかりません・・・
トランスミッション
トランスミッション:ヒューランド製6速シーケンシャル+パドルシフト
クラッチ:APレーシング製トリプルプレート
パドルシフト式のMTと言うことでしょうか?
クラッチ操作が自動の、半ATといったところ。
今や3ペダルの手動操作MTよりも、2ペダルで全自動で制御したほうが変速も早いですから、MT車に関してはもう趣味の領域になってしまいます。
当然ですが、SUBARU BRZ GT300 R&D SPORTにトルクコンバーターは採用されていません。
MT車と同様の摩擦クラッチとなっています。
足回り
フロントブレーキ:APレーシング製6ポット
リアブレーキ:APレーシング製4ポット
ホイール;BBS製 13J-18(フロント・リヤ共有)
タイヤ:DUNLOP 330-710-18(フロント・リヤ共通)
ホイールは定番のBBSで、18インチです。
スペック詳細
SUBARU BRZ GT300 R&D SPORTの写真
SUBARU BRZ GT300 R&D SPORTの写真です!
まずはフロント!
次にサイド!
最後にリアです!
地面に擦りそうなぐらいのエアロで、やはり迫力が違いますね。
特にサイドから見たときのタイヤハウスの造形は機能美を感じます。
ブレーキも巨大です。
スリットローターが使われています。
スリットローターは、ブレーキパッドの表面をそぎ取る効果があり、ブレーキングによって焦げたブレーキパッドの表面を削り取ることで、安定したブレーキングを実現するために使われます。
その分、ブレーキパッドの摩耗は早くなります。
スリットローター以外にも、ローターに穴をあけたドリルドローターがあり、こちらは放熱性に優れたローターです。
ドリルドローターは放熱性に優れている反面、ベンチレーテッドディスクの内側にバリが残ってしまい、均一な温度分布になりにくいそうです。
そのため、局所的にローターが高温になったり、ローター側の寿命が短くなるといった問題もあるようです。
SUBARU BRZ GT300 R&D SPORTでは、ドリルド加工は施されていませんでした。
大型のリアウィングには、STIのロゴがあります。
フロントフェンダー後方のダクトも迫力があります。
フロントウィンドウから運転席をのぞいてみました。
ちなみにリアウィンドウはありません。
カーボン素材でふたされています。
目の粗い網が迫力満点です!
SUBARU BRZ GT300 R&D SPORTと市販のBRZ STI Sport
SUBARU STAR SQUAREでは、市販のBRZ STI Sportも展示されていたので、一緒に写真を紹介します!
フロントです。
サイドです。
BRZ STI Sportには、ブレンボが標準装備されています。
リアです。
SUBARU BRZ GT300 R&D SPORTの気になったところ
SUBARU BRZ GT300 R&D SPORTを射ていて気になった部分を紹介します。
フロントブレーキについて
市販モデルのBRZのフロントブレーキは、キャリパーが前側についています。
一方、SUBARU BRZ GT300 R&D SPORTでは、フロントブレーキのキャリパーは後ろに変更されています。
ブレーキキャリパーの位置の前後については、結構重要な問題です。
一般的に、キャリパーが前についている車は、ブレーキをかけた際にボディが引っ張られる方向に力が働きます。
逆に、キャリパーが後ろについている車は、ブレーキをかけた際にボディが圧縮される方向に力が働きます。
したがって、ボディに働く力が引っ張りと圧縮で逆になるので、ボディの設計面において結構重要な部分であると聞いたことがあります。
この点において、SUBARU BRZ GT300 R&D SPORTはフロントブレーキの位置を前から後ろに変更していること、また、前後共に強力なブレーキを採用していることから、足回りにおいてはフロントを中心に、市販のBRZとは大きく異なる設計がされているように見えました。
市販車のBRZをベースにしていることは事実ですが、SUBARU BRZ GT300 R&D SPORTは根本的に設計が全く異なるように見えます。
ブレーキキャリパーを後方にした理由について尋ねたのですが、意味は分からないということでした。
考えられるとすれば、重量物のブレーキキャリパーをできるだけ車両中心近くに配置したということでしょうか。
マフラーの位置についてについて
SUBARU BRZ GT300 R&D SPORTのマフラーはサイドに設置されています。
下の写真のフロントタイヤの後ろの銀色の穴がマフラーです。
この理由についても、明確な答えは得られませんでした。
考えられるとすれば、マフラー全長を短くすることで、排気抵抗を小さくしていること、さらには、走行中にボディ側面を流れる走行風の力で、抜けをよくしているということは考えられます。
ただ、走行風による抜けに関しては、車両後方でも十分に負圧があるでしょう。
また、車両後部で排気するほうが、排気管をストレートに配置できます。
ある程度トレードオフの関係にはあると思うのですが、どういった意図でマフラーをサイドに配置しているのかは知りたい部分でした。
エンジン搭載位置について
エンジン搭載位置なのですが、市販のBRZよりも低く見えました。
ボンネットを上から撮影した写真なのですが、ダクトがかなり深いです。
ボンネットの低さに加えて、深いダクトがあり、その下にエンジンが配置されているのであれば、相当エンジン搭載位置は低いです。
市販のWRX STIなどのように、インタークーラーをエンジン上部に配置していない影響もあると思うのですが、ボンネットの中を確認したくなるほど、かなり凝ったレイアウトにしているのだろうと、外観を見ているだけでも伝わってくる感じです。
なお、当然ですが、展示車のSUBARU BRZ GT300 R&D SPORTには一切手を触れることができません。
エンジンルームの写真については、撮影していません。
東京恵比寿SUBARU STAR SQUAREへのアクセス(駐車場はありません)
東京恵比寿のSUBARU STAR SQUAREは、駐車場はありません。
株式会社SUBARUの本社であり、東京スバル恵比寿店のディーラーでもあるスバルビルですが、併設されている駐車場はスバル本社または東京スバル恵比寿店のディーラー用の駐車場であり、SUBARU STAR SQUARE利用者はこの駐車場を利用できません。
車で来た際には近隣のコインパーキングを利用する必要があります。
SUBARU STAR SQUAREは、JR恵比寿駅から近いので、ゴチャゴチャするなら電車で行った方がいいでしょう。
今回は、JR恵比寿駅からの経路を案内します。
恵比寿駅は、山手線と埼京線、湘南新宿ラインの駅です。
JR恵比寿駅では東口に行きましょう。
東口タクシー乗り場のほうへ、階段を下りていきます。
階段を下りたら右に行き、道なりに坂を下っていきます。
一つ目の信号である、恵比寿駅東口交差点を左に曲がります。
みずほ銀行が目印です。
一つ目の道路で右に曲がります。
消火栓にスターバックスコーヒーの広告が目印です。
右手にSUBARUのロゴが見えたら到着です!
まとめ
ここまで、東京・恵比寿のSUBARU STAR SQUAREで展示されているSUBARU BRZ GT300 R&D SPORTについて紹介してきました。
レーシングカーを近くでじっくりと見たのは初めての経験です。
当然ですが市販車をベースにしているとはいえ、内部の設計に関しては相当凝ったものになっています。
特に、足回りを中心に、全く別の車になっているともいえるぐらいでした。
写真で見ていても伝わらない迫力があるので、スバルに限らず、お近くでレーシングカーの展示があったら、一度足を運んでみてください。