WRX STIに試乗しました。
高速道路でも走ったので、その感想をまとめます。
目次
WRX STI 基本情報
WRX STI Type S
水平対向4気筒2.0L デュアルAVCS ツインスクロールターボ(EJ20ターボ)
最高出力:227kW(308PS)/6400rpm
最大トルク:422N・m(43.0kgf・m)/4400rpm
トランスミッション:6MT
加速力
文句なしに速いです。
高速の合流でも、2速にしておけばエンジン回転数とともにメーターの針が降り上がるようなダイレクト感のある加速を披露してくれます。
6速80km/hで2300rpm程度で、レガシィDITよりもちょっと回転数が高めでした。
低速トルクがかなり細いエンジンで、高速道路の上り坂を6速70km/hで2000rpm切ったところからアクセル踏んでも全然加速しませんでした。
EJ20ターボに限らず、高回転型エンジンの弱点ですね。
5速にシフトダウンすると急に元気に加速しました。
MTというトランスミッションについて、MTに慣れていない場合乗りにくさを気にする方もいるかもしれませんが、EJ20エンジン自体がパワフルなので乗りやすいです。
MTに慣れておらず、半クラからの発進で出遅れても、1速だけでかなりの速度が出るので、
周りのクルマに置いて行かれることがなく、エンジンも含めたパワートレインは比較的扱いやすい方だと思います。
しかし、低速トルクは細いので、慣れるまでは発進時のエンストの危険性があります。
SI DRIVEのSモードでは、エンジンが結構元気に回るので、発進時のアクセルワークには結構気を使います。
少し踏むと周りすぎるし、クラッチが若干つながった瞬間にゴリゴリ加速していきます。
その点、Iモードではアクセルに対するエンジン特性が穏やかなので、慣れるまではIモードで十分楽しめるし扱いやすいです。
ハンドリング
超クイックです。
非常に重いハンドルで、重厚感があります。
街乗りではちょっとしんどいハンドルでした。
しかし、高速道路で走ると、直進安定性が高く、クルマと車速が合うと言う感じになります。
ハンドルを切れば姿勢を崩さずにグイッとスパッと曲がる、
この感覚はレガシィを含め、他のスバル車では味わえない旋回性能でしょう。
ブレーキ
ブレーキはブレンボ製で、フロントに対向4ポット、リアに対向2ポットのブレンボ製ベンチレーテッドディスクを搭載しています。
このブレーキは強烈に効きます。
ザラザラザラ・・・と、鉄板を砂にこすりつけるようなブレーキ音も聞こえます。
今までスポーツカーは、カマロ、マスタングなどを試乗しましたが、ここまでブレーキが強力なクルマはなかったです。
ハンドリングや乗り心地が、街中では疲れになり、高速道路ではマッチする感覚であったことから、ブレーキはサーキットに行けば本領を発揮するのでしょう。
街乗りおよび高速道路ではオーバースペックなブレーキに感じました。
写真は、フロント及びリアのブレンボ製ブレーキです。
フロント:ブレンボ製対向4ポット ベンチレーテッドディスク
リア:ブレンボ製対向2ポット ベンチレーテッドディスク
車内空間など
運転席周りの居住空間はレヴォーグと変わらないです。
5代目レガシィよりタイト感はありました。
バケットシートではなく、普通のシートでした。
個人的にはバケットシートよりも普通のシートが好みなので、うれしい点ですね。
その他、良かった点としては、スピードメーターの視認性です。
先代のWRX STIでは、真正面にタコメーターがあり、左側に小さくあった260km/hまでのメーターは見にくい感じがありました。
現行のWRX STIでは、WRX STIの独特な刺激的なメーターデザインはそのままに、視認性が良くなっている点は良かったです。
乗り心地
エンジン音に関しては、重低音で勇ましいサウンドでした。
街乗りではカチカチの足回りで、ハンドルもクイックでかなり疲れます。
路面の凹凸のひとつひとつをきっちり拾って車内に伝えてきます。
しかし、直進安定性は高く、荒れた路面でも車体はきっちりまっすぐ走ってくれます。
しかし、重いハンドルとカチカチの乗り心地は、クルマ好きなら大丈夫ですが、単に足として使うにはあまりにも疲れると思います。
また、高速道路に乗ると、乗り心地がちょうどいい感じになりました。
高速道路のつなぎ目を軽快に通過していく感覚は良かったです。
車速が上がるほどに乗り心地や操作感が良くなっていくので、やはりサーキット向けのクルマです。
まとめ
ここまで、WRX STIに試乗した際の感想を書いてきました。
WRX STIのマイナスポイントとして感じられたのが、
・低速トルクの細さ
・街中での硬い乗り心地
・重たいハンドル
しかし、道が変われば上のデメリットは逆に、
・2速での強烈な加速
・高速道路では程よい乗り心地
・荒れた路面でもまっすぐ走る
となります。
クルマに乗る愉しさは十分味わえたので、
クルマ好きならマイナスポイントも全く問題にならないでしょう。