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今回は、三菱の新型ピックアップトラック トライトンの紹介です。
日本国内で販売されているピックアップトラックは、長らくトヨタ ハイラックスだけでしたが、年明け1月から、三菱 トライトンが参戦します。
このトライトンのディーゼルエンジンがかなり本気モードなので、凄いところを紹介します!
目次
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トライトンの概要
三菱の最盛期といえば、ランサーエボリューションとインプレッサ WRX STIの間でパワーバトルしてる時期でしょう。
あの頃はパジェロもあり、デリカもありで、特徴的な車種が多く、コアなファンも満足するラインナップになっていたと思います。
今となっては、デリカしか残っておらず、ラダーフレームは採用されているものの、ミニバンってこともあって、パジェロの代替にはなっていませんでした。
また、自動車業界全般的に、
- ラダーフレーム採用の乗用車型SUVはトヨタ ランドクルーザーに
- ラダーフレーム採用のピックアップトラックはトヨタ ハイラックスに
といった感じで、人気のジャンル、ニッチなジャンルの両方で、トヨタ色が強くなっていました。
そんな中、トヨタ ハイラックスに対抗する形でトライトンが登場しました。
ハイラックスと同じで、
- 全長5m越えのフルサイズボディ
- ラダーフレーム採用
- ピックアップトラック
でありながら、
新開発のディーゼルエンジンが高性能で、比較すれば以下のようになります。
(参考に、マツダ CX-8のクリーンディーゼルも比較しておきます。)
トライトン | ハイラックス | CX-8 | |
エンジン形式 | 直列4気筒 | 直列4気筒 | 直列4気筒 |
排気量 | 2.4L | 2.4L | 2.2L |
ターボ形式 | 2ステージターボ | 可変ノズル式ターボ | 2ステージターボ |
最高出力 | 150kW(204PS) /3500rpm |
110kW(150PS) /3400rpm |
147kW(200PS) /4000rpm |
最大トルク | 470Nm(47.9kgf・m) /1500-2750rpm |
400Nm(40.8kgf・m) /1600-2000rpm |
450Nm(45.9kgf・m) /2000rpm |
新車価格 | 4,980,800円~ | 4,072,000円~ | 3,613,500円~ (XD 4WD) |
価格的に言えば、トライトンはハイラックスよりも少し価格は高めですが、2ステージターボは部品点数が多く製造コストが高いエンジンですし、その効果がエンジンスペックにも表れているので、十分妥当な価格設定だと思います。
なお、トライトンもハイラックスも製造国はタイになります。
2ステージターボの構造と制御動作
ここで、三菱の技報をもとに、2ステージターボの構造と制御動作を見ていきます。
まず、乗用車用ターボの2ステージターボは以下のような構造になっています。
ターボチャージャーは2個搭載されていて、
- 小型で慣性モーメントの小さい高圧段ターボ
- 大型で過給性能に優れる低圧段ターボ
があります。
そして、制御方法としては、排気ガスの小さい低回転時には小型の高圧段ターボのみを動作させ、エンジン回転数上昇とともに排気ガスが増えてきたら、過給能力の高い大型の子低圧段ターボが動作します。
ここでポイントなのが、動作するターボチャージャーが切り換えられることです。
この切り換えは徐々に行われているのですが、うまく動作の引継ぎをしないとトルクの谷ができてしまいます。
2ステージターボの威力
三菱 トライトンが何でこんなに性能が良いのかというと、まさに2ステージターボの採用でしょう。
逆に注意すべきところがあるとすれば、2ステージターボなので、途中でトルクに谷が生じるかもしれません。
エンジン性能曲線みたいに、前負荷時のトルクが電子制御されてフラットな大径トルクであっても、実際の走行では、
- ターボラグ
- トルクの谷
の影響は考える必要があります。
エンジン性能曲線と実際の走りが異なる場合があるのは、定常特性と過渡特性で性能が変わる場合ですね。
ターボ車がその典型例で、タービンによる過給によってエンジン性能が発揮されるので、過渡特性においてはターボチャージャーの立ち上がりの素早さが効いてきます。
同様に2ステージターボでは、高圧ターボと低圧ターボの切り替えが生じるので、この時の過渡特性でトルクの谷ができる場合があります。
この辺りを推定することも可能とは思いますが、一番は試乗して確かめることです。
まとめ
ここまで、新型 三菱トライトンについて紹介してきました。
トライトンは、
- 全長5m越え
- ピックアップトラック
という車なので、街中で見かけることは少ないと思いますが、このニッチな市場に本気で攻め込んでくるのが三菱らしいところです。
いろいろ面白そうなので、トライトンの詳細については今後も考えていこうと思います。
以上、三菱の新型トライトンについて、参考になれば幸いです。