新型スープラはトヨタの挑戦状!レクサスはBMWより格上になる?

新型スープラの発表時、パリモーターショーで新型スープラの開発者の多田哲哉氏の発言で気になる部分がありました。

「スープラはトヨタのクルマだよ」という言葉の意味。

本来、「86から頑張れば頑張れば購入できる」という意味のようですが、BMWに対しては相当な挑戦状のように見えました。

開発者の発言内容から、トヨタ内部が他社に対してどのような意識を持っているか、探りを入れるおもしろい機会だと思います。

車のブランド面から、この言葉の意味を見ていきましょう。

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レクサスとトヨタの関係

トヨタ自動車において、レクサスとトヨタと言う2つのブランド展開を行っています。

トヨタ自動車はもともとトヨタブランドで販売しており、センチュリーやセルシオ、クラウンと言った高級車から、カローラやヴィッツと言った小型車、さらにはハイエースなどの商用車など、全ジャンルを販売しているブランドでした。

しかし、世界展開には高級車のみを取り扱う老舗ブランドのメルセデス・ベンツ、BMW、キャデラック、リンカーンなどが君臨しています。

これらの海外老舗高級車ブランドに対抗するために、レクサスと言う新しいブランドを立ち上げました。

これにより、全ジャンルを販売していたトヨタブランドから、一部の車を高級車専売のレクサスブランドに移動し、高級車としての販売を始めたのです。

これは、高級車を世界展開するうえで、トヨタのクラウンという車種は高級車という車種単位の認識ではなく、車種に関係なくレクサスのエンブレムがあれば全て高級車であるという、ブランド単位でのプレミアム化を狙うために、このような方策が行われました。

したがって、現在では、トヨタ自動車の販売している車種では、トヨタの通常モデルに対して、高級仕立てのレクサスと言った、ブランドイメージのすみ分けが行われています。

実際に、カムリのレクサス版がESであり、ハリアーのレクサス版がNX、ランドクルーザーのレクサス版がLXとなっています。

※クラウンなどの一部車種はファンが多く、レクサスへの移転に失敗したようですが・・・

レクサスとトヨタには、こうしたブランド構成の背景があることを知ると、面白いことがわかってきます。

日本におけるプレミアムブランドとしてのBMW

日本において、欧州車はインポートカーとしてプレミアムブランドとして扱われます。

分かりやすい例では、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディなどですね。

こう表現すると、「ベンツもドイツでは大衆車だ!」と言う意見もちらほら見ますが、ここで議論することに大きな意味はないので、日本における一般認識で話を進めていきましょう。

なお、最近の欧州プレミアムモデルの傾向では、若者のクルマ離れが進んでおり販売が低迷しているのでしょうか・・・

小型モデルは低価格路線に走っており、以前ほどのプレミアム感がなくなってきたのも事実です。

そんな中、トヨタとBMWの共同開発した車である新型スープラが登場しました。

BMWへの挑戦状「スープラはトヨタのクルマだよ」
→スープラはトヨタ車でありBMWでもある

さて、ここで面白いのが、スープラはトヨタ車であり、同時にBMW車でもあるのです。

逆に、日本国内におけるブランド面でいえば、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディとレクサスが並びます。

ここで、トヨタブランドとBMWブランドにギャップが生じているのがわかるでしょうか?

スープラはレクサスに導入できたはずです。

レクサス ISはもともとトヨタのアルテッツア、レクサス SCはトヨタのソアラであったように。

つまり、スープラがBMW車であるにもかかわらず、スープラをレクサスではなくトヨタで販売すること自体が、BMWに対しての挑戦状のように見えてしまいます。

そして最終的に、スープラがパリモーターショーで新型スープラが公開されたときの、開発者の多田哲哉氏の発言である、「スープラはトヨタのクルマだよ」という発言自体が、BMWへの挑戦状であることを助長しているように見えます。

レクサスは世界トップレベルのプレミアムブランドへ

多田哲哉氏の発言の発言によって、レクサスはもはや世界トップクラスのプレミアムブランドにまで成長したということがうかがえます。

トヨタとレクサスの一番の違いは、部品の寸法と言われています。

各部品の寸法誤差が、トヨタよりレクサスのほうが厳しく、見えない部分で精密に作られていると。

したがって、トヨタで採用されている部品の多くは、レクサスでは使用できないことになります。

深読みすれば、BMWの製造している新型スープラをレクサスで販売しないということは、そもそもBMWの部品精度が、レクサスの基準に達していないことを示唆しているように見えてしまいます。

つまり、車の製造における作り込み、機械としての精度、耐久性の面において、トヨタの社内判断ではBMWを凌駕していることに他なりません。

一般の認識として、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、レクサスが同クラスのプレミアムブランドと認識されています。

さらに、トヨタの車内判断では、トヨタブランドとBMWブランドが同列であり、レクサスブランドはそれよりも一歩抜き出た存在であることを示しています。

これは、トヨタの社内判断としては、レクサスは世界トップクラスのプレミアムブランドにまで十分成長したことを意味すると思います。

次期レクサスRCの販売戦略と上位モデル化

では、レクサス内部についても目を向けてみましょう。

レクサスのクーペとしては、レクサスRCがあります。

新型スープラをレクサスに導入しなかったということは、事実上、トヨタとレクサスのブランド差によって、新型スープラよりもレクサスRCのほうがクラスが上の車になります。

また、BMW Z4は、スープラと同列の車になるわけです。

これは、新型のレクサス RCにつながる販売戦略のようにも見えます。

現状で、考えてみましょう。

BMW Z4とレクサス RCだったら、どっちを選びますか?

特にこだわりのない方であれば、BMWを選ぶのではないでしょうか?

でも、今回の新型スープラの登場で、間接的にBMW Z4は、トヨタのスープラと同列の車になったわけです。

したがって、事実上レクサス RCは、BMW Z4よりも上位モデルになる関係がわかるでしょうか?

図で説明しましょう。

現在のBMW Z4とレクサス RCの関係です。

新型スープラが販売されたときのBME Z4とレクサス RC、トヨタ スープラの関係です。

数年後のBMW Z4、レクサス RC、トヨタ スープラののライバル関係の構図です。

BMW Z4はレクサス RCの下になってしまいます。

今後数年以内に、レクサス RCに6気筒ターボ以上のハイパワーエンジンを搭載する、あるいはマルチステージハイブリッドの搭載で、レクサスらしい走りを高めることに成功すれば、レクサス RCは現在よりも上級シフトすることは確実です。

この既成事実さえ完成してしまえば、欧州プレミアムブランドよりも有利に販売競争を勧めることができます。

この結果がわかるのは数年後ですが、数年先まで見れば、レクサスはBMWを超えている、言い換えれば、欧州プレミアムブランドを超えに行っている販売戦略となります。

数年後のレクサスの構成に注目すると、非常に面白い結果が見えるでしょう。

もしかしたら、今後はレクサス RCが、スープラベースの車になり、車としてのクラスの差をより明確に示してくる可能性もありますね。

まとめ

ここまで、新型スープラから見える、トヨタとBMWの関係について見てきました。

トヨタの社内判断では、車の製造品質は、BMWを超えていると判断していることがはっきりとわかりました。

BMWはどこまで考えているのかは分かりませんが、ブランド単位で見れば、レクサスはBMWを相手にしていません。

最終的にレクサスは、ドイツ御三家を超えるブランドに成長していくことでしょう。

こうなると、次のレクサス RCが、スープラを超える性能を有するようになるのかもしれません。

スープラとBMW Z4が兄弟車と言う印象を広めておけば、今後はレクサス RCを、BMW Z4よりも上位クラスであるという販売戦略もが可能になります。

今後のレクサスに注目しましょう。

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