歴代レヴォーグ”DIT”エンジン加速性能比較【2.4L、2.0L、1.8L、1.6L】

みなさん、こんにちは!

ブリュの公式ブログ.comにお越しいただきまして、ありがとうございます。

今回は、歴代レヴォーグに搭載されている、

  • FA24″DIT”
  • FA20″DIT”
  • CB18″DIT”
  • FB16″DIT”

の加速性能を比較します。

以前に、

を行っていますが、一度ここで総まとめをしておこうと思います。

特に、今後は純粋なガソリン車の販売が規制されるので、純ガソリンターボのレヴォーグとしては実質的に歴代モデルが出そろったに近い状態です。

最速のレヴォーグ、街乗りで最適なレヴォーグなど、動力性能から比較を行っていきます。

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レヴォーグ VM型

VM型では、

  • ハイパフォーマンスエンジンのFA20″DIT”
  • 2.5L相当のダウンサイジングターボエンジンのFB16″DIT”

が設定されています。

歴代レヴォーグのエンジンを比較するうえでは、VM型を基準にして、VN型のFA24″DIT”、CB18″DIT”を見ていくと特徴がわかりやすいです。

FA20″DIT”の特徴

水平対向4気筒 2.0L 直噴ターボ”DIT”

  • 最高出力:221kW(300PS)/5600rpm
  • 最大トルク:400Nm(40.8kgf・m)/2000-4800rpm
  • ボア×ストローク:86mm×86mm(スクエア型)
  • 使用燃料:ハイオク

レヴォーグを象徴するハイパフォーマンスエンジンです。

最高出力300馬力、最大トルク40.8kgf・mと、全体的にバランスのいいエンジンで、歴代レヴォーグで最高スペックのエンジンになります。

FA20″DIT”の最大の特徴としては、”THEターボ車”といった感じの乗り味といえます。

見るポイントとして、排気量2.0Lの割に高出力・高トルクエンジンとなるので、基本的には過給機依存なエンジンです。

もっと砕いた表現にすれば、FA20″DIT”は、どんなにエンジンスペックが高くても、もともとのエンジンはあくまでも排気量は2.0Lです。

それが、過給によって40.8kgf・m(4.0L相当)にまでトルクを発揮するわけです。

この、2.0L4.0L相当への動力性能変化の段差が特徴として感じれるほどに出てきます。

これをどう表現するかですが、

  • ターボ感の強いエンジンというか
  • 踏み込んだ時に遅れて加速が立ち上がるような
  • 過給が効いたときに一気に立ち上がるような

ある意味で最もスバルらしいエンジンといえるでしょう。

FB16″DIT”の特徴

水平対向4気筒1.6L直噴ターボ”DIT”

  • 最高出力:125kW(170PS)/4800-5600rpm
  • 最大トルク:250Nm(25.5kgf・m)/1800-4800rpm
  • ボア×ストローク:78.8mm×82.0mm(ロングストローク)
  • 使用燃料:レギュラー

1.6Lエンジンにターボを搭載して、おおよそ2.5L相当のスペックとなるエンジンです。

とがった部分がなく、比較的ノーマルなエンジンで、乗りやすいエンジンかなと思います。

レヴォーグ VN型

VN型では、先にCB18″DIT”が搭載されました。

その後マイナーチェンジでハイパフォーマンスモデルのFA24″DIT”が追加されました。

FA24″DIT”の特徴

水平対向4気筒 2.4L 直噴ターボ”DIT”

  • 最高出力:202kW(275PS)/5600rpm
  • 最大トルク:375Nm(38.2kgf・m)/2000-4800rpm
  • ボア×ストローク:94.0mm×86.0mm(ショートストローク)
  • 使用燃料:ハイオク

FA24″DIT”は、FA20″DIT”の後継となるエンジンです。

比較的マイルドなターボエンジンになっていて、最高出力・最大トルクともに、自然吸気3.5L相当のスペックといえます。

FA20″DIT”よりもスペックが落ちているのは、低速トルク重視の設定にしているためであり、同時にターボラグを改善するためのものでもあります。

本質とはズレますが、ちょっと気になるのが、FA24″DIT”エンジンがショートストロークエンジンなこと。

一般的には、

  • ロングストローク:低回転エンジン&トルク重視
  • ショートストローク:高回転エンジン&馬力重視

と言われています。

仮にFA24″DIT”の設計時に、FA20″DIT”比で低速トルクの強化を狙うのであれば、本来はロングストロークエンジンになるはずです。

それなのに、実際はボアの拡大で排気量を大きくしたため、FA24″DIT”がショートストロークエンジンなのにトルク重視、となっており、少し違和感は感じるエンジンではあります。

水平対向エンジンは横幅が広く、搭載車種のサイズなどからも制約が生まれるので、ストロークを延長できなかったとも考えられます。

スペックを眺めていると、設計上の限界というか、エンジン開発上の制約条件がうっすらと見えてくるようなスペックになっています。

CB18″DIT”の特徴

水平対向4気筒 1.8L 直噴ターボ”DIT”

  • 最高出力:130kW(177PS)/5200-5600rpm
  • 最大トルク:300Nm(30.6kgf・m)/1600-3600rpm
  • ボア×ストローク80.6mm×88.0mm
  • 使用燃料:レギュラー

CB18″DIT”エンジンは、FB16″DIT”の後継エンジンです。

CB18″DIT”については、エンジン性能曲線はスバル公式で公開されていません。

スバルショップ三河安城の公式サイトに掲載がありました。

スバルショップ 三河安城

以前にCB18″DIT”とFB16″DIT”の加速性能比較時に推定したものと非常に似ています。

排気量拡大により、FB16″DIT”と比較して、

  • 最高出力:据え置き
  • 最大トルク:増大

となっていて、低速トルク重視の設定になっていることがよくわかります。

同時にCB18″DIT”はロングストロークエンジンとなっており、エンジン設計上の狙いがよくわかるエンジンになっています。

高速道路の走行においては、加速の伸びについて、FB16″DIT”と比べると体感的に頭打ち感のある加速にはなると思います。

※頭打ちを感じるのは、CB18″DIT”がトルクが増大しているのに出力が据え置きのため、エンジンの立ち上がりの鋭さに対してピークパワーが低いためです。

一方で、市街地走行などの日常用途では、FB16″DIT”よりも、より大排気量NAエンジンに近い乗り味になるといえます。

発進加速性能の比較

発進加速時には、ターボラグが生じます。

ターボラグは、

  • 低排気量であるほど
  • 高トルクであるほど

顕著に影響するので、いつものようにターボラグを考慮したエンジン性能曲線で比較します。

ここでは、例としてCB18″DIT”のターボラグを考慮したエンジン性能曲線を描いてみます。

FA20″DIT”、FB16″DIT”については、FA20″DIT”とFB16″DIT”の比較記事で、FA24″DIT”については、FA24″DIT”とFA20″DIT”の比較記事で描いていますので、併せて参考にしてください。

今のレガシィ”DIT”ですが、スペック上では2000rpmから400Nmを発生するとなっていますが、実際に停止状態からフル加速を行うと、2500rpmあたりから加速の立ち上がりを感じ、4000rpm付近からリニアに加速します。

ここで基準値を2000rpmとすれば、

  • 立ち上がり開始回転数:2000×1.25=2500rpm
  • 本来の性能曲線による加速:2000×2.0=4000rpm

となります。

ここで、ほかのエンジンに対してもうまく比率を合わせれば、ターボラグ考慮時の加速性能をうまく推定することができます。

CB18″DIT”の場合、1600rpmで最大トルクの発生になるので、

  • 立ち上がり開始回転数:1600×1.25=2000rpm
  • 本来の性能曲線による加速:1600×2=3200rpm

となります。

さらに、

  • トルクは吸気量に比例:$\frac{300}{400}$=0.75倍
  • 吸気量は排気量に比例:$\frac{2.0}{1.8}$=1.11倍

の補正を行えば、最終的に、

  • 立ち上がり開始回転数:2000×0.75×1.11=1667rpm
  • 本来の性能曲線による加速:3200××0.75×1.11=2667rpm

となります。

つまり、発進時、

  • 1667rpmまで:1.8L NA
  • 1667-2667rpm:急峻(トルクが線形)に立ち上がり
  • 2667rpm以降:本来のCB18″DIT”の性能曲線に従う

と推定できます。

ここから、ターボラグを考慮したCB18″DIT”の性能曲線が、以下の通りになります。

1.8L NAの特性は、FB16 NAエンジンのトルク×$\frac{1.8}{1.6}$で計算しました。

歴代レヴォーグのエンジン性能曲線(ターボラグ考慮)を重ね合わせると、下のグラフになります。

こう見ると、もともとの排気量が大きいFA24″DIT”(青線)が最も出足が良く、小排気・量高出力なFA20″DIT”(赤線)が最も遅れるのが見えるでしょう。

実際の発進加速性能では、エンジン性能に加えて、1速のギア比を考慮する必要があります。

各エンジンにおいて、1速ギア比を考慮した発進性能が下のグラフです。

■発進加速はFA24″DIT”とCB18″DIT”が同等かつトップ

面白いのが、CB18″DIT”はかなりのローギア設定であり、実質的にFA24″DIT”CB18″DIT”の発進性能は同等です。

速度的に20km/h以下、言い換えれば発進時にガツンと来る加速感は、ほぼ同じです。

そのため、日常的に多用する信号発進等においての体感的な加速性能では、FA24″DIT”もCB18″DIT”も差はありません。

逆に、FA20″DIT”は、VN型レヴォーグに対してかなり遅れを取ります。

おそらく、試乗レベルの低速域では、FA24″DIT”、CB18″DIT”ともに、FA20″DIT”と比較しても、「加速がよくなった」といった感想になると思います。

出足に注目するのであれば、

FA24″DIT”CB18″DIT”>FB16″DIT”>FA20″DIT”

となります。

■速度上昇とともにFA20″DIT”が優位に

速度が上昇すると、FA20″DIT”が一気に立ち上がります。

そのため、約35km/h以上でCB18″DIT”の動力性能を超え、約45km/h以降でFA24″DIT”の動力性能を超えます。

2速にシフトアップ以降は、より顕著です。

この辺りは、次の中間加速性能の比較でみていきます。

中間加速(目安80km/h以上)・高速巡行時の動力性能比較

高速道路などでの巡行中のエンジン回転数や、追い越し加速時の中間加速についてみていきましょう。

高速巡行中においては、基本的に過給機は十分に立ち上がっていると推定でき、エンジン性能曲線をそのまま比較して問題ありません。

また、ギア比的に80km/h以上であれば、基本的にキックダウンでエンジン回転数を一気に上昇させ、排気ガスの量を増やし、過給性能を素早く発揮することができるので、ターボラグの影響は限りなく小さくなります。

一方で、中間加速といっても40-60加速など、低速域からの加速の場合、キックダウンできないのでターボラグの影響が大きく、先ほど紹介したターボラグを考慮したエンジン性能曲線で比較するほうが妥当です。

高速道路巡行時の性能

高速道路の巡行時には、エンジン回転数を低く抑えて、静かに、燃費よく走ることが求められます。

この場合、動力性能としては走行抵抗を打ち消すだけの出力が必要になります。

言い換えれば、より低回転時に出力が高い(=低速トルクが太い)エンジンの性能がいいことになります。

実際、今のレガシィ”DIT”では、80km/h巡行時に、

  • Iモード:1450rpm程度
  • Sモード:1900rpm程度
  • S#モード:1750rpm程度

となり、主に2000rpm以下の回転数を使用します。

そこで、上のグラフで2000rpm以下を見てみます。

例えば、1400rpm程度の出力を見たとしても、どのエンジンもそこまで差がありません。

※強いて言うなら、FB16″DIT”の出力が若干低めというところでしょう。

そのため、高速道路巡行時(追い越し・登坂などエンジン負荷変化なしの場合)の静粛性は、まったく同じです。

中間加速(目安として80km/h以上)の加速性能

加速性能は出力で決まるため、実線の出力曲線の高いほうが性能がいいです。

高速道路での追い越しで多用する回転数を考えてみると、少し踏み込んで2000rpm、フル加速でのさらなる高回転域を見れば、明らかに、

FA20″DIT”>FA24″DIT”>CB18″DIT”>FB16″DIT”

の順になります。

高速道路の追い越し加速など、踏み込んだ時に一気にキックダウンして加速する状況では、単純なパワー勝負になります。

フル加速性能の比較

最終的にフル加速性能を比較します。

下のグラフでは、車速に対し発揮しうる出力を描いたものです。

加速性能は馬力で決まるので、単純に出力の高いほうが加速がいいとみて問題ありません。

1速での加速では、ターボの立ち上がりがあるので、ターボラグを考慮した曲線、2速以降では本来のエンジン性能曲線に従います。

ゼロヨン加速はFA20″DIT”の圧勝

例えば、ゼロヨンのような長時間のフル加速の場合、馬力勝負となりFA20″DIT”の圧勝です。

もうこれは上のグラフから明らかでしょう。

FA20″DIT”>FA24″DIT”>CB18″DIT”>FB16″DIT”

となります。

0-100タイムはFA24″DIT”優位か

0-100などのエンジンの立ち上がりが支配的になる場合、少し検討が必要です。

例えば0-50km/hの領域では圧倒的にFA24″DIT”となります。

50km/h以降でFA20″DIT”の加速性能が上回りますが、出足で先行しているFA24″DIT”を追い越せるのは何km/hか?となると、0-100タイムでみればFA24″DIT”のほうが高タイムなのではないか?といった検討ができます。

実際、25馬力差ではFA24″DIT”を追い越せず、0-100タイムは、

FA24″DIT”>FA20″DIT”>CB18″DIT”>FB16″DIT”

となるでしょう。

まとめ

ここまで、歴代レヴォーグの加速性能について紹介してきました。

VM型の特徴は、

  • ドッカン系のFA20″DIT”
  • バランスのいいFB16″DIT”

VN型の特徴は、

  • 大排気量NAに近いFA24″DIT”
  • ゆとりあるCB18″DIT”

といった感じでしょう。

街乗りメインなら、

FA24″DIT”CB18″DIT”>FB16″DIT”>FA20″DIT”

高速域重視なら、

FA20″DIT”>FA24″DIT”>CB18″DIT”FB16″DIT”

となります。

あとは完全に好みの問題となり、

  • FA20″DIT”:乗って愉しいハイパワーエンジン
  • FB16″DIT”:スタンダードなエンジン
  • FA24″DIT”:バランスの取れた大排気量NAに近いエンジン
  • CB18″DIT”:実用性能重視のエンジン

といった感じでしょうか。

以上、歴代レヴォーグの加速性能比較について、参考になれば幸いです。

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